あのトモ

- 本に出てくるあの娘ぼくがトモダチになろうっていったらどんな顔するんだろう -

THE SNOW GOOSE

酉の年の終わりに「猫語の教科書」「雪のひとひら」で有名な、ポール・ギャリコ「THE SNOW GOOSE」を。

The Snow Goose and The Small Miracle

The Snow Goose and The Small Miracle

あらすじ

広大な沼地のはずれに、忘れ去られたような灯台がありました。そこへひどく不恰好な男が越してきました。男は容姿は良くありませんでしたが、自分の敷地に鳥たちを囲って、ともに暮らす心優しい人間でした。

ある日男の元に、ひどくみすぼらしく臆病な少女が、傷ついたスノー・グースを抱えて現れました。男はスノー・グースに「The lost princess」と名付け、すっかり直してやります。少女は初め男に警戒していましたが、徐々に打ち解けてゆきます。

スノー・グースが飛び立ち、少女がすっかり美しい女性となった頃、男は一人で小さなボートに乗り、旅立ちます。...

不器用で美しい寓話

ペンギンブックスの英語版で挑戦してみましたが、アングロサクソン訛りが一層素朴さをきわ立てる、小さな美しいお話でした。(訛りは非常に読みにくかったです...)

印象的な一節。交流を経て少女が男を見る目が変わった描写です。

Frith stared at Rhayader. He had changed so. For the first time she saw that he was no longer ugly or mis-shapen or grotesque, but very beautiful. Things were turmoiling in her own soul, crying to be said, and she did not know how to say them.

もう一つ、旅たつ男の描写です。Suddenly, という言葉にはいつでもはっとさせられますね。

Suddenly from the darkness behind her there came a rush of wings, and something swept past her into the air. In the night light she saw the flash of white wings, black-tipped, and the thrust-forward head of the snow goose.

まるで絵画のようでした。年の瀬に静かで良い作品に出会えました。

世界中の皆さま、良いお年を。