あのトモ

- 本に出てくるあの娘ぼくがトモダチになろうっていったらどんな顔するんだろう -

「プーと大人になった僕」でばかみたいに出てきた涙はどこからきたのだろう

9月14日公開の映画、「プーと大人になった僕」をみて、ばかみたいに泣いてきた。 プーと大人になった僕|映画|ディズニー公式 一緒に見に行った先輩も同じように開始早々から涙を流していた。私たちに共通するこの謎の涙腺崩壊ポイントは一体なんなのか。つ…

「青い月の石」を読んで ... 解けてしまう魔法について。

「オランダの50年の中で一番の子どもの本を書いた」おじいさん作家、トンケ・ドラフトによる子どものためのファンタジーだ。 岩波少年文庫なんて、成人してから初めて手に取ったかもしれない。 最近、これが読みたい、という強いこだわりが持てなくなった。…

「未来のだるまちゃんへ」を読んで

かこさとしさんの絵本が好きだった。 「おたまじゃくしの101ちゃん」が一番のお気に入りで、「からすの〜」シリーズ、それに「地球」や、「とこちゃんはどこ」など読んでいた記憶がある。 何がよかったって、内容がおもしろいのはもちろん、絵柄があたたかく…

「おらおらでひとりいぐも」…四十六億年プラスアルファの人生を振り返る普通の婆ちゃんの話

最近、私のばあちゃんは87歳の誕生日を迎えた。 87歳、とgoogleカレンダーに書いてあって、正直驚いた。とっても長生きだ。私のばあちゃん達は二人ともボケもせずシャッキリとしている。 ばあちゃんは最強だ。もちろん身体は衰えているけど、ちょっとやそっ…

「草枕」… ひとつ手にとっては丁寧に検討する「余」先生との時間プライスレス。

くたびれている。と、帰りの電車でぽつり浮かぶ言葉。 だからって、気分の転換に何処に行きたい訳でもなし。場所が解決してくれるとは、思わない。同じ理由で、新しい何かを始めて、リフレッシュしようとも、思わない。くたびれているが故、動けないと言える…

世界の終わりの天文台 … いるか分からない相手と通信するロマン

冬は寒いから嫌だけど、寒いからこそ、わずかなあたたかさに気づけるのかもしれないとも思う。冬らしく、静かで、少し心があたたかくなるような本を探していたら、SFの新刊で良さそうなものと出会ってしまった。 主な登場人物 あらすじ 所感 主な登場人物 オ…

ここは退屈迎えに来て … 憧れは形を変えてゆくけど。

私は就職のタイミングで関東から関西へわざわざ移動してきた。よく訊かれるその理由をうまく説明するのに、この本が一役かってくれそうな気がして、読んでみた。 アラサーのひとで、地元も都会も知っているひとは、あるあるとうなづきながら読めそうな一冊だ…

スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス … ブルックリンの人間交差点

クリスマスシーズンになると思い出す映画。さらに言うと、これを知っている人と出会ったらちょっぴり嬉しくなる映画「スモーク」、そしてそのスピンオフ映画「ブルー・イン・ザ・フェイス」。これらの脚本が、一つの文庫本で出ていることを知ったので、読ん…

最後の物たちの国で … 何が残るか

最後の物たちの国で作者: ポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸出版社/メーカー: 白水社発売日: 1994/11メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る 大学生の頃、ポール・オースターという作家を知りました。ツイッターで、小説の…

Dinosaurs on other planets ... アイルランド版すれ違い家族の物語

こっから読めます|web 版 New Yorker 今年は英文のテキスト意識して読もうと宣言していたところ人に教えてもらいました。アイルランドの作家による短編です。New Yorkerのウェブ版で読むことができます。リンク先にありますが、sound cloudに音声版もありま…

中動態の世界 … 自己理解とセルフコントロールで自由を手に入れようと読めた

中動態の世界 意志と責任の考古学 (シリーズ ケアをひらく)作者: 國分功一郎出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2017/03/27メディア: 単行本この商品を含むブログ (23件) を見る 「人はなぜ暇を潰そうとするんだろう、なぜ何もせずにはいられないのだろう」と…

モチベーション革命 - 稼ぐために働きたくない(たぶん、私たち...)世代の解体書

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)作者: 尾原和啓出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2017/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る Amazonプライムでそのままダウンロードできたので読んでみました。…

LIFE SHIFT - 100年時代の(なんともマッチョな)人生戦略

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)作者: リンダグラットン,アンドリュースコット,池村千秋出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2016/10/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (16件) を見る あけましておめでとうございます。 年明け一発めはAmazonのベスト…

THE SNOW GOOSE

酉の年の終わりに「猫語の教科書」「雪のひとひら」で有名な、ポール・ギャリコ「THE SNOW GOOSE」を。 The Snow Goose and The Small Miracle作者: Paul Gallico出版社/メーカー: Penguin Books Ltd発売日: 1967メディア: ペーパーバックこの商品を含むブロ…

THE FIRST BAD MAN - “discomfortable brilliance” な作品の存在意義

The First Bad Man: A Novel作者: Miranda July出版社/メーカー: Scribner発売日: 2015/09/08メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログを見る 来春に岸本佐和子訳で、新潮クレストブックスから翻訳が出る予定の、ミランダジュライ未翻訳小説。 いちばん…

Memoirs - おとうさんに会いたくなった

わたしは普段から父親とは仲が良い方だと思いますが、この週末は特に「おとうさん」に会いたくなりました。 そのきっかけのひとつが Memoirs という冊子。現在開催中の三条富小路書店に行き、棚の上にそっと置かれたこの優しい小編に出会いました。 いしみち…

のんしゃらん記録 - 愛サレタイ、と薔薇になった少年のSF短編

佐藤春夫 (ちくま日本文学全集)作者: 佐藤春夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1991/08メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (14件) を見る わたしの本棚をサッと見て一言「好きだと思う」と、これを薦めてくれた友人は鋭いです。…

パン屋再襲撃 - つい、タイトルで手に取っちゃいます

新装版 パン屋再襲撃 (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/03/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (19件) を見る 1989年バブルの崩壊時期、私の生まれた頃に書かれた村上春樹の短編集。 6つの短編で構…

ソラリス - 人間の理屈の枠組みを超えたもの、を前にして

ソラリス (ハヤカワ文庫SF)作者: スタニスワフレム出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/05/29メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る はじめての、スタニスワフ・レム。 ソラリス? モノリスの親戚かなんか? 程度にしか捉えていなかった状…

アンドロイドの夢の羊

アンドロイドの夢の羊 (ハヤカワ文庫SF)作者: ジョン・スコルジー,内田昌之出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/10/15メディア: Kindle版購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る Amazonの海外SFセールでポチ買してしまいました。ずっ…

そんな日の雨傘に - 悩み多きように見えて実は一番充実している男の話

そんな日の雨傘に (エクス・リブリス)作者: ヴィルヘルムゲナツィーノ,Wilhelm Genazino,鈴木仁子出版社/メーカー: 白水社発売日: 2010/06メディア: 単行本 クリック: 31回この商品を含むブログ (17件) を見る 本のジャケ買い(ジャケット買い、表紙のインプ…

ハリネズミの願い - ヘンな自分だけど友達は欲しいんだっていう気持ち

ハリネズミの願い作者: トーンテレヘン,Toon Tellegen,長山さき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/06/30メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る オランダでは相当に有名な作家だそう。 あとがきによると、テレヘンは医者をや…

すき好きノート - 節目の日に自分をみつめるツール

今月のはじめ、わたしが世に生まれてから28年目が始まりました。 わたしは年上にも年下にも見られることがありまして、自身としてはあまり年齢に頓着はありませんが、ハッピィバースディ。 誕生日はよくこれまで生きてこれましたという自分への労いと、よく…

浮世の画家 - 戦後の責任意識ってものについて初めて考えさせられた

浮世の画家 (ハヤカワepi文庫)作者: カズオイシグロ,飛田茂雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/11/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 58回この商品を含むブログ (53件) を見る 京都・大阪市民読書会 さんに参加してきた際の課題図書でした。 Kazuo …

きりこについて - 可愛いは作れる、ブスは直せる

きりこについて (角川文庫)作者: 西加奈子出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2011/10/25メディア: 文庫この商品を含むブログ (15件) を見る 写真写りの悪い一枚を見て落ち込んで「まじブスなんだけどw」と呟いたら 「ブスは直せ…

2084 - 1984 再解釈

2084 世界の終わり作者: ブアレムサンサル,Boualem Sansal,中村佳子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2017/08/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る フランスで最も権威のある文学賞の一つ、アカデミーフランセーズを受賞した、アルジ…

「言葉にできる」は武器になる。- 言葉を紡ぐことは、立派にものづくりでした ...

「言葉にできる」は武器になる。作者: 梅田悟司出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2016/08/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る 話題書コーナーでずっと気になっていたコイツ。 自他ともに求めるインプット人間…

コードやコマンドが載ってるギークな小説リスト1

知識ゼロから始めて、プログラミングやらエンジニアリングやらにまったく興味が持てなかったわたしは、好きな分野、読書からそちらにアプローチしようと、いつの間にギークな小説を漁るようになっていました。 まだまだ(たぶん一生?)この取り組みは続くでし…

ヨコハマ買い出し紀行 - 穏やかな終末を横須賀から描く

ヨコハマ買い出し紀行 1 新装版 (アフタヌーンKC) 作者: 芦奈野ひとし 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2009/10/23 メディア: コミック 購入: 10人 クリック: 78回 この商品を含むブログ (40件) を見る ケン・リュウの短編集「紙の動物園」のあとがきに、同…

こちらあみ子 - 応答せよ、こちら読者です

こちらあみ子 (ちくま文庫)作者: 今村夏子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/06/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (13件) を見る 「あひる」「星の子」と昨年からまた活発に作品が出ていて、その度に話題になっている、ものすごい作家のデビュー作…